InertCapとは
InertCapシリーズは、開発製造、品質管理から出荷検査までのすべてを自社工場内で行っているオリジナルブランドです。製造拠点である当社福島工場は、国際標準化機構ISO9001の認証を取得しています。
GC用キャピラリーカラムは、徹底した品質管理の基で製造されており、GC分析用のキャピラリーカラムとして幅広くご愛用いただいております。
このページでは、『InertCapのポイント』をご紹介いたします。
カタログ
InertCapだからこその『3つのポイント』
(1)高不活性であること
(2)ローブリードカラムであること
(3)徹底した品質保証
高不活性であること
独自の内面不活性処理技術により、カラム内面に残存する金属、ハロゲン化物、シラノール基を徹底的に排除しているため、極性、塩基性、酸性、金属配位性などの吸着性の高い化合物に対しても、優れたピーク対称性が得られます。
ローブリードであること
GC/MS 分析では、S/N 比・検出下限の向上やMS 部汚染を防止する上で、ベースライン上昇の小さいローブリードカラムを選択することが重要です。
ベースライン上昇の原因は、液相のシロキサン結合(Si-O)が熱により切断され、環状シロキサンとして溶出するためで、m/z 207 などに代表されるスペクトルが現れます。 InertCap GC/MS用カラムは、卓越した重合技術などにより、ブリード量が極めて少ないカラムを実現しています。
徹底した品質保証
InertCapは、ISO9001の認証を取得した国内の自社工場で、吸着性の高い化合物を含んだテストサンプルにより検査され、厳格な品質管理体制のもとに製造・出荷されます。
検査対象成分と測定項目
(InertCap 1MSの測定項目例)
- 保持係数(k')
- 理論段数(N)
- n-Decylamine(塩基性化合物吸着試験)
- 2,4,5-Trichloropheno(酸性化合物吸着試験)
- Naphthalene(金属配位性化合物吸着試験)
- n-Nonano(残存シラノール試験
- 昇温によるベースライン(ブリード値試験
品質の安定性について
クロマトグラフィーにおいて、カラムロット間のばらつきを確認するための重要なファクターのひとつに、保持係数(k')があります。
InertCapの保持係数は、発売当初からのCV値が2.0%未満であり、常に安定した製品を提供しています。
k'=(t1-t0)/t0
t1:分析対象成分の保持時間
t0:カラムに保持されないガスの保持時間
出荷検査レポート
世界トップレベルの品質保証基準を設定し、出荷されるカラムすべてにおいて品質を管理しています。
カラムに同封される出荷検査レポートには、理論段数(N)、コーティング効率(CE)などを記載し、高分離で品質の安定したカラムであることを保証しています。
また、一部の製品は、そのパフォーマンスを保証するために、特定の成分で分離の確認と吸着性確認を実施しています。