技術情報

ガスクロマトグラフィー(GC)の基礎

Ⅱ章-4 キャピラリーカラムの取扱方法

Ⅱ章-4-1 カラムの取り付け

キャピラリーファインカッター Cat.No.3001-31020

  • GCの注入口および検出器へ接続するために、必要な長さのカラムをホルダーから外します。
  • 注入口の取付ナットおよびフェラルをカラム注入口の先端に通し、カラム先端をキャピラリーファインカッターや、セラミックチューブカッターなどの専用カッターで約1cm切断します。この時、切断面が垂直になるように注意してください。特に、カラム入口側のカラム切断面の状態は、分析結果に与える影響が大きいため、切断後はルーペで確認することをお薦めします。指示がある場合を除き、カラムの入口側と出口側は特に決められていません。より安定した分析結果を得るためには、あらかじめ入口側、出口側を決めておくことをお薦めします。
  • 注入口へ挿入する長さは、お手持ちのGC装置取扱説明書をご確認ください。
  • キャリヤーガスの圧力(流量)を設定し、ガスが流れていること、漏れのないことを確認します。カラムへの線速度を約30cm/secに設定するか、下記の表を参考にしてカラムのヘッド圧(注入口内圧力)を設定します。ヘッド圧はGC種類、キャリヤーガスの種類などによって異なりますので注意してください。

カラムサイズとヘッド圧の関係

長さ\内径 0.18mmI.D 0.25mmI.D. 0.32mmI.D. 0.53mmI.D.
20m 約150kPa
30m 約100kPa 約70kPa 約20kPa
60m 約200kPa 約140kPa 約50kPa

注)キャリヤーガスHe,オーブン初期温度40℃の場合。

リークディテクターLD239 Cat.No.2702-19330

  • ヘリウムガス漏れの確認には、リークディテクターLD239(Cat.No.2702-19330)の使用をお薦めします。漏れ検査用の石鹸液などは、システム全体の汚染やカラム劣化の原因となりますので、高感度分析では使用しないでください。

Ⅱ章-4-2 カラムのコンディショニング

  1. キャリヤーガスが流れていることを確認してください。必要によりガス精製管(水分、酸素、有機物除去用)を使用してください。
  2. カラムを検出器側のみ外してください。
  3. キャリヤーガスを流した状態で、室温下で20分以上パージします。パージが不充分な状態で昇温すると、性能低下の原因となるため、注意してください。
  4. 室温から5~10℃/minの速度で昇温し、分析で使用する最高温度より10℃高い温度(ただし、カラム最高使用温度(Iso.Max.Temp.)を越える場合は、カラム最高使用温度(Iso.Max.Temp.))で、1~2時間程度コンディショニングしてください。

-シリコン系液相の場合-

室温でキャリヤーガスを20分以上流します。40℃から10℃/minでコンディショニング最高温度まで上げ、2時間ホールドします。

-WAX系液相の場合-

室温でキャリヤーガスを20分以上流します。40℃から5℃/minで100℃まで上げ、30分間ホールドした後、5℃/minでコンディショニング最高温度まで上げ、2時間ホールドします。

コンディショニング完了後、検出器側にカラムを接続してください。分析初期温度に戻した直後の10分間はベースラインが緩やかに下がりますので、安定するまで待ちます。ベースラインの安定後、分析を開始してください。


Ⅱ章-4-3 カラムの保管

フューズドシリカ エンドキャップ (0.15mm~0.53mm用)

キャリヤーガスで充分にカラムをパージした後に、フューズドシリカエンドキャップなどでカラム両端をシールします。カラムは、梱包箱に入れて、直射日光の当たらない場所で保管してください。

品名 Cat.No.
フューズドシリカエンドキャップ
(0.15mm~0.53mm用)
(外径0.35mm~0.66mm)


1010-41140
1010-41141
1010-41142

分析の精度を維持するために、定期的にカラム性能を確認することをお薦めします。分離の確認はキャピラリーカラム検査試料(別売)を用いることで、工場出荷時の分離状態と比較し、パフォーマンスを確認することができます。また、使い始めにカラムブリード量を測定することをお薦めします。定期的にカラムブリード量を確認することで、カラムの劣化状態を判断することができます。(液相が熱や酸化などで劣化した場合、カラムブリード量は増加してベースラインが上昇します。)

検査試料の種類 用途 Cat.No.
検査試料B Grob's test mixture 1010-44002
検査試料D InertCap 1MS
InertCap 1
InertCap 5MS/Sil
InertCap 5MS/NP
InertCap 5
InertCap Pesticides
1010-44004
検査試料F InertCap 17MS
InertCap 17
1010-44006
検査試料G InertCap Pure-WAX
InertCap WAX
InertCap WAX-HT
1010-44007
検査試料H InertCap FFAP 1010-44008
検査試料I InertCap 25
InertCap 35
InertCap 1301
InertCap 1701
1010-44009

参考

カラムブリード量測定の温度条件
:40℃(1min hold)-10℃/min-各カラムの最高使用温度(Iso.Max.Temp.)(10min hold)