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分析例

生化学

生化学分野は幅広く、多様な試料の分析が必要ですが、ほとんどの試料は不揮発性物質であり、GCの直接分析は困難です。 しかしGCの高分解能や、再現性のよい定量性を利用するため、その化合物を誘導体化したうえで分析が行われています。
アミノ酸はアミノ基とカルボキシル基を持ち、不揮発性のため直接GCでは分析できません。 まず揮発性物質に変えるため、一般にはアミノ酸のカルボキシル基を塩酸-ブタノールなどでエステル化し、残ったアミノ基をTFAAなどでTFA化して、N-アシルーアルキルエステルとして分析します。 その他一段階で誘導体化するため、BSTFAなどのシリル化剤で、両基ともシリル化してGCで分析する方法もあります。 しかしシリル化は、反応温度・時間・反応触媒により単一なピークが得られない場合もあります。 また、アミノ酸は不斉炭素を持っており、光学異性体が存在します。 光学異性体を分離する方法としては、InertCap CHIRAMIXなどのキャピラリーカラムで通常の誘導体化したアミノ酸を分析する方法と、TPCなどの光学活性試薬と結合させてジアステレオマーに誘導体化し、通常のキャピラリーカラムで分析する方法があります。