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分析例

有機溶剤

有機溶剤は、作業環境の測定で、その分離分析が必要となっています。溶剤には、種々の有機化合物が使用され、分離できる充填剤の選定が難しくなります。「Gas Chromatographic Retention Data」 などの文献を参考にし、選定するのがよいと考えられます。下表は、上記文献よりの抜粋です。溶剤分析用充填剤として、BX-10、BX-100 の2 種類が用意され、それぞれ特長があります。BX-10 は、溶剤分析用として最もよい分離を示し、微量アルコールも定量性あるピークが得られます。しかし、水や空気を含むサンプルには適していません(Fig.1)。BX-100 は、大気中の微量溶剤成分の分析に適しており、空気による酸化分解を起こすことなく分析できます。しかし、機械的強度、最高使用温度は低くなります(Fig.2)。その他、溶剤分析にはポーラスポリマービーズもよく使用されます。Gaskuropack 54 は、水中、空気中の有機溶剤の分析に適しています(Fig.3)。Gaskuropack 55 は、極性物質の微量分析に適していますが、水、空気の多量注入には適しておりません(Fig.4)。その他、適用範囲の広いUnisole 30T でも、溶剤の分析に使用できます(Fig.5)。また、遊離低級脂肪酸用充填剤であるUnisole F-200 も、水によるゴーストが少なく、水中の微量溶剤の分析に適していると考えられます(Fig.6)。 上記6種類の充填剤による主な溶剤のリテンションタイムを有機溶剤保持時間表に記載してありますので、参考にしてください。

Retention Index(120 ℃)

 
Apiezon L
Silicone DC-550
PPE 5ring
PEG 600
PEG 1000
PEG 20M
TCP
メタノール
336
425
503
936
905
862
629
エタノール
403
498
578
974
944
893
689
n- プロパノール
513
610
703
1084
1048
1000
795
iso- プロパノール
450
539
615
965
933
883
713
n- ブタノール
620
720
816
1199
1160
1111
908
iso- ブタノール
584
680
766
1136
1101
1055
861
アセトン
441
554
648
871
849
815
690
MEK
552
663
758
950
935
904
787
MIBK
703
802
889
1057
1040
1012
917
酢酸メチル
470
575
664
852
847
824
680
酢酸エチル
551
663
741
910
903
879
754
酢酸 n- ブチル
756
864
945
1108
1094
1066
954
酢酸 iso- ブチル
712
818
890
1043
1033
1005
902
メチルセロソルブ
591
715
843
1268
1222
1159
917
エチル
666
786
907
1308
1264
1203
ブチル
863
981
1102
1489
1447
1392
1171
メチルセロソルブアセテート
756
911
1038
1306
1275
1235
1057
エチルセロソルブアセテート
824
975
1100
1345
1314
1280
1181
n- ペンタン
500
500
500
500
500
500
500
n- ヘキサン
600
600
600
600
600
600
600
シクロヘキサン
691
699
729
746
753
756
718
ベンゼン
683
733
821
976
975
961
824
トルエン
796
839
928
1075
1075
1061
933
o- キシレン
926
970
1075
1227
1219
1213
1072
m- キシレン
901
940
1044
1176
1173
1173
1034
p- キシレン
899
938
1037
1172
1167
1166
1029
エチルベンゼン
884
933
1026
1165
1159
1152
1023
メチレンクロライド
526
603
671
924
932
914
715
341
513
498
1120
1062
990
620