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分析例

脂肪酸

カルボキシル基をもつ脂肪酸は、吸着性が大きく、エステル化して分析されることが多い試料です。 低級脂肪酸のエステル誘導体は揮発性が高く、収率よく回収することができないため、直接分析を行う必要があります。 低級脂肪酸の直接分析を行う上で注意すべき点は、カラム材質と注入口側の石英ウール、注入口セプタムへの吸着です。 カラムはシラン処理またはリン酸洗浄したガラスカラムを用い、石英ウールも同様な処理をしたものを用いることで、吸着を少なくできます。 しかし、高濃度試料を注入した後のブランクテストで吸着された試料(特に酢酸)の溶出がみられることがありますので、微量分析の際には注意・確認が必要です。 また、シリンジへの吸着もみられますので、洗浄を充分に行う必要があります。 水中の低級脂肪酸分析には、UnisoleF-200が最も適しています(Fig.2)。 水によるゴーストピークも少なく、10ppmオーダーでの定量分析も可能です。 Unisole F-200は、短いカラムを使用することでC14程度までの遊離脂肪酸分析ができます。 ギ酸・酢酸の分析は、Unisole F-200はピークが重なるため、PEG-6000+FlusinPの組み合わせで分析します(Fig.1)。 遊離高級脂肪酸の分析には、FFAPやUnisole 400などの液相が用いられますが、飽和・不飽和成分の分離を目的とする場合にはエステル化して分析する必要があります。