技術情報

誘導体化試薬の使用例

Ⅱ章-1 シリル化剤-4

TMSI

ステロイド 0.2mgをピリジン 20µLに溶解させ、TMSI 200µLを加えます。150ºCで4時間加熱した後GCに注入します。
Ref.:N.Sakauchi and E.C.Horning,Anal.Lett.,4,p41(1971)

tert‐BDMCS

1mg以下のステロイド試料を100µLの試薬溶液(2mmol イミダゾールと1mmol t-BDMCSを10mLのDMFに溶解させたもの)に溶かし、60ºCで2時間加熱します。放冷した後、水を加え石油エーテルかジエチルエーテルで抽出し、GCまたはGC/MSで分析します。
Ref.:G.Phimpou et al.,Steroids,26,p516(1975)

MTBSTFA

試料をDMFまたはアセトニトリルを溶媒として2mmol当量で反応させます。
Ref.:D.R.Knapp,Handbook of Analytical DerivatizationReactions,John Wiley and Sons,New York,1979,p87

TMSI‐B

試料5~10mgを乾燥した密栓できる容器にとり、試薬を1mL加えます。密栓して60ºCで数分間加熱し、反応液をGCに注入します。
(糖に対してはエノール化を起こすので、オキシム化するなどの処理後に使用してください。)

TMSI‐H

最も一般的なシリル化剤で、シリル化可能な化合物全てに適用できます。シリル化が進みにくい場合は、温度、反応時間を変えてください。また、水分を含んだ試料でも、過剰量を加えて反応させることができます。

TMSI‐C

10%程度の濃度の糖水溶液 5~10µLにTMSI-C 1mLを加え密栓してよく振り混ぜます。溶解すれば反応は終了ですが、必要に応じて60ºCで加熱し、放冷後透明溶液をそのままGCに注入します。加熱しすぎると、溶液が黒く変色するので注意してください。