技術情報

MonoTrapの上手な使い方

4章 - 5MonoTrapの選択 まとめ

●吸着剤を含有しないタイプ(溶媒抽出用:DSC18、RSC18 加熱脱離用:RSC18 TD)

シリカとC18基が捕集に関与します。極性成分の捕集能力は低いですが、脱離に優れています。溶媒抽出タイプでは、メタノールなどの抽出力が低い溶媒でも効率良く脱離ができます。また、加熱脱離タイプではPAHsなどの高沸点成分でも、250 ℃程度で脱離ができます。

●グラファイトカーボンを含有したタイプ(加熱脱離用:RGC18 TD)

シリカ、C18基、グラファイトカーボンが捕集に関与します。吸着剤を含有しないタイプ(RSC18 TD)より、極性成分の捕集に有効です。

●活性炭を含有したタイプ(溶媒抽出用:DCC18、RCC18)

シリカ、C18基、活性炭が捕集に関与します。MonoTrapシリーズの中で捕集能力は最も高くなります。そのため、ジクロロメタンやアセトンなど抽出力が高い溶媒を使用する必要があります。また、温度制限があるため、加熱脱離には不向きです*3

●PDMS相タイプ(加熱脱離用:RGPS TD)

PDMS相、グラファイトカーボンが捕集に関与します。脱離に優れているため、高沸点成分も高感度で測定することができます。

*3: 200 ℃以下で脱離が可能な成分の場合、RCC18(活性炭有)を加熱脱離用として使用することも可能です。