検出器
ユニバーサル検出器 NQAD

ユニバーサル検出器 NQAD
NQAD(Nano Quantity Analyte Detector)は、HPLCで使用される検出器の一つです。従来のUV検出器や蛍光検出器では検出が難しかった非揮発性・半揮発性化合物を、高感度かつ高精度で検出することが可能です。NQADは、移動相を噴霧・気化し、残ったエアロゾル状態の微粒子に水分を凝縮させ、レーザーでカウントする検出器です。
特長
- 紫外吸収を持たない化合物や非揮発性・半揮発性化合物の分析に対応
- 化学構造に依存せず、幅広い化合物に対応
- 特別な前処理や誘導体化が不要
測定対象物質の概念

検出原理
カラムからの溶出液をガスを用いてエアロゾル状の微細な霧にします。その後、移動相(溶媒)を蒸発させることで、非揮発性または半揮発性の成分だけが微小粒子として残ります。この粒子に水蒸気を凝縮させて粒子サイズを成長させます。NQADでは定量的に測定するために水分凝縮粒子カウンター(Water condensation particle counter、WCPC)を使用が使用され、レーザー光を照射することで高感度に検出します。これによりUV吸収や蛍光性を持たない物質や、不揮発性の物質も分析が可能となります。

FAQ
- 移動相流速の下限はどのくらいですか?
- 0.1 mL/minから使用可能です。
- 高濃度の試料導入で問題はありませんか?
- 常に一定のガスが流れているので、高濃度試料もすぐにWCPC を通過し試料は内部に滞留しません。
- 糖類は検出できますか?
- 光学的検出が無理な物質に対し、最も真価を発揮します。
- 移動相中の有機溶媒量に要求はありますか?
- 特にありません。水100%から使用可能です。
- 移動相にはどのような塩が使用できますか?
- LC-MSの移動相と同様に揮発性の塩は使用できます。
- NQADの後に他の検出器を 直列に接続することは可能ですか?
- NQADは非破壊型検出器ではないため、他の検出器を下流に接 続することはできません。
- ガスや検出器内の平衡化時間はどの程度ですか?
- 電源立ち上げ時の平衡化は約10分ほどです。
- 消耗品はありますか?
- 半年に一度程度WickというWCPCの構成部品の交換が必要です。 容易に交換できます。 ※交換頻度は目安になります。
- 水蒸気を発生させるための水は どのように供給するのでしょうか?
- 本体背面に専用のボトルを置きます。 蒸留水を使い、1週間に1回程度の交換で対応します。
- 他社LCにも接続可能でしょうか?
- A/Dコンバータを使用することで接続可能です。
HPLC装置のCromaster Plus やPrimaideの検出器としてNQCDが選択可能です。また、検出器単体での販売も可能です。ジーエルサイエンスでは、ご購入前の確認として、アプリケーションの取得やデモ機の貸し出しを行なっています。お問い合わせください。