技術情報

分取の上手な使い方

Ⅱ章-2 サンプルの調製について

サンプル調製溶媒

サンプルは移動相の初期組成溶媒に溶かす

サンプルを溶かす溶媒によってクロマトグラムに及ぼす影響が変わることがあるため注意が必要です。下図はサンプルを溶かす溶媒によって理論段数がどのように変わるかを示しています。ODSカラムを用いて分取を行った場合、サンプルを移動相に溶かした場合よりもメタノールに溶かした場合の方がピーク形状が崩れやすく、理論段数が低下する傾向があります。これはカラムに導入された溶解性の高いメタノールがサンプルとカラムとの相互作用を妨いでしまうのが原因です。サンプル注入量が多い分取HPLCでは顕著にみられる現象です。サンプルは水や移動相に溶かすことがポイントになります。グラジエント分取では移動相の初期組成溶媒に溶かしてください。

サンプル濃度

サンプル濃度はなるべく高く

下図のようにカラムに注入するサンプルの絶対量を固定した場合、低濃度のサンプルを大量に注入するよりも、高濃度のサンプルを少量注入した方が理論段数が高くなります。このことから、サンプル濃度はなるべく高く、注入量を少なくすることがポイントになります。

1%のサンプルを1mL(負荷量:10mg)

10%のサンプルを0.1mL(負荷量:10mg)

同じ負荷量(10mg)でも、サンプル濃度が高い方が理論段数が高くなります。