技術情報

HPLCのまめ知識

リン酸化ペプチドの精製・濃縮へのアプローチ

チタニア充填剤

チタニア充填剤

細胞中のリン酸化タンパク質は、存在量が微量であり、かつイオン化効率が低いため、質量分析計(MS)での検出が困難です。
しかし、チタニア(二酸化チタン:TiO2)を均一な多孔質球状粒子に形成した「Titansphere TiO」を用いると、タンパク質消化物中からリン酸化ペプチドを選択的に濃縮・精製できます。
そのため、MSでの検出が容易になります。

Titansphere Phos-TiO Kit

世界中でご好評いただいている弊社のチタニアの充填剤を、リン酸化ペプチドの精製・濃縮のためにキット化したものです。
抽出用試薬と専用のプロトコルが付いているだけでなく、リン酸化ペプチドの吸着能をさらに高めるための充填剤の最適化も行っています。

Titansphere TiO 充填剤

チタニア充填剤のみでの販売も行っております。

ペプチド用脱塩・濃縮チップ GL-Tip

質量分析計にかける前に行う脱塩のための前処理製品です。
GL-Tip SDB(スチレンジビニルベンゼン)は、これまでに多く使われてきたODS充填剤よりも強い疎水性相互作用が働くため、ODS充填剤と比較して親水性のペプチドをより多く回収することができます。
一般的にリン酸基が修飾されると親水性が高まるため、この違いはリン酸化ペプチドの分析においても非常に重要なポイントと言えます。
また、GL-Tip GC(グラファイトカーボン)も併せてお使いいただきますと、さらに多くのペプチドを回収することができます。