サンプリングバッグ

テドラーバッグ

• 総合カタログ No.31P.547

有機溶剤に対して優れた耐性を有しています。また、機械的強度にも優れ、-70～100℃まで広い温度範囲で使用できます。一般に、無機ガスから有機溶剤蒸気のサンプルまで、広範囲に適しています。

特性

無機ガスから有機溶剤にまで広範囲に使用できるサンプリングバッグですが、若干の問題点もあります。たとえば、左図はLYSSY　GPM-250ガス透過率測定装置を用いて、テドラーフィルムに対する O₂、N₂、CH₄、CO₂の透過性を測定した結果です。これより、CH₄、N₂に比べてCO₂の透過がかなり大きなことがわかります。このような傾向は有機溶剤蒸気に対してもみられ、ブタノールや酢酸ブチルなどが比較的透過しやすいことがわかっています。
したがって、サンプルガスの成分によっては、テドラーバッグが必ずしも最適でない場合もあります。

仕様

テドラー大型バッグ

洗浄済テドラーバッグ

自動車内装材から発生するVOCの測定法であるサンプリングバッグ法において、コストと扱いやすさの点からテドラーバッグが多く使用されています。
しかし、テドラーバッグ自身から大量のN,N-ジメチルアセトアミドとフェノールがブランク成分として発生するため、使用前にテドラーバッグ内の洗浄を行う必要があります。洗浄方法は、窒素ガスを封入したのち長時間加熱を行い、その後バッグ内の窒素ガスを抜き取る作業を数回繰り返すため、作業に多くの手間がかかります。
そこで、ジーエルサイエンスではブランク成分を大幅に低減させた「洗浄済みテドラーバッグ」の発売をしております。「洗浄済みテドラーバッグ」は、サンプリングバッグ法をはじめとして作業環境測定、悪臭規制物質分析、VOC排出抑制制度測定など試料採取にバッグを使用する測定に威力を発揮します。