技術情報

HPLCジョイントの概要

接続部品の種類

フィッティング

ナット(オシネ)とフェラルで構成されるジョイントです。
一体型になったタイプも揃えています。

プラグ

穴が開いていないタイプで、システム配管の末端に使用したり、カラムの保管時に使用されます。

ユニオン

両端が同じ形状をしたコネクターです。

アダプター

両端が異なる形状をしたコネクターです。

接続方式

接続方式 特長および用途 形状
ナット(オシネ)
・フェラル
1/16 インチのステンレスチューブや 1.5 mm の PTFE チューブ等を
ナット(オシネ)とフェラルを使用して取り付ける方法で、最も
一般的で耐圧に優れた接続方法です。カラムメーカーによって
フェラルから先のチューブの長さが違いますので注意が必要です。
フランジ PTFE チューブの先端を T 字形につぶして取り付ける方法で、中圧
程度の場所に使用します。専用の成形工具が必要で、内径 0.5 mm
未満のチューブは成形が困難です。チューブ加工なしで取り付け
できるフランジレスフィッティングも用意しています。
フレアー PTFE チューブをラッパ状に広げて専用の袋ナットで締め付ける方法
で、最も耐圧は低く、低圧の場所で使用します。専用の成形工具が
必要で、内径 1.0 mm 未満のチューブは成形が困難です。

注意事項

カラムの接続は、接続方式にあったジョイントを使用する
デッドボリュームが発生して分離不良になったり、カラムを破損する場合があります。

チューブはきれいに切断する
内径をつぶさずに、切り口は垂直に切ってください。デッドボリュームや漏れの原因となります。

締め付けても止まらない漏れは、無理に締め付けない
チューブもしくはジョイントのキズと考えられます。締め過ぎはジョイントを劣化させる原因になります。

インジェクター~カラム間、カラム~検出器間の配管は、できるだけ短く細くする
配管ボリュームが大きすぎると、分離不良の原因となります。

樹脂のチューブにステンレスのフェラルを使用しない
配管がつぶれ圧力上昇の原因となります。

材質による違い

HPLC において、ジョイントや配管チューブとして良く使用される材質を下記に示します。

 
材質 特長 耐圧 耐熱 耐薬品性
ステンレス 最も耐圧の高い材料ですが耐薬品性に注意が必要です。 強酸、強塩基、
ハロゲン化物を除く
PTFE
(Polytetrafluoroethylene)
耐圧は低いが、耐薬品性に優れています。 幅広い薬品に対応可能
ETFE
(Ethylenetetrafluoroethylene)
耐圧はPTFEの約3倍で、耐薬品性は同等です。 pH1~1の範囲で
使用可能
PEEK
(Polyetheretherketone)
ETFE よりも高耐圧で、耐薬品性に優れています。 pH1~14
(THF、クロロホルム、
硫酸等を除く)
ピークシル フューズドシリカをポリマーで保護した構造で、高耐圧で内径が非常に小さくキャピラリー LC 用の配管として最適です。 pH1~7の範囲で使用可能
PCTFE
(Polychlorotrifuruoroethylene)
耐熱性や耐薬品性は、PTFE と比べやや劣りますが、機械的強度に優れています。 幅広い薬品に対応可能
(ハロゲン化物を除く)
注)表中の記号や数値は目安であり、サイズや使用方法に応じて異なります。


ネジ規格

各フィッティングにはネジ規格が定められており、HPLC では主に 10-32UNF が使用されます。
ネジ規格による数値の違いを下記の表に参考値として示しました。

種類 ネジ外径 規格
10-32UNF 4.8mm
(0.19”)
ネジピッチ0.79mm
(1インチ当たり32本のネジ山)
1/4-28UNF 1/4” ネジピッチ0.90mm
(1インチ当たり28本のネジ山)
5/16-24UNF 5/16” ネジピッチ1.05mm
(1インチ当たり24本のネジ山)
M6 6mm ネジピッチ1mm
M4 4mm ネジピッチ0.7mm

ナットの頭部形状

フィッティングのナット頭部形状には、下記のような種類があり、スパナなどの工具を使って締め付ける場合や、手締めで使用する場合など用途に適した形状になっています。