現在、輸液製剤中に含まれるシステイン分析法として、紫外可視吸光度法が、またその酸化物であるシスチンの分析法としては、主にアミノ酸分析法がそれぞれ用いられております。しかしどちらも分析時間が長く、効率面に問題があり、さらに現分析法では、分析原理が異なるため、システイン・シスチンの同時分析は困難でした。
今回、カラムスイッチングHPLC法と導電性ダイヤモンド電極搭載型ECD（電気化学検出器）を組み合わせることにより、分析時間を大幅に短縮し、現分析法と同等の高精度を有する分析システムを構築しました。
また、従来のグラッシーカーボン電極搭載型ECDでは検出できなかったシスチン分析を可能とし、システイン・シスチンの同時分析法を行いました。
本分析システムを用いることにより、輸液製剤中に含まれる共存物質を除去することが可能となり、分析時間を20分とし、大幅に分析効率をアップしました。（特許出願中）