有機フッ素化合物（PFAS,Per- and Polyfluoroalkyl substances)は、各国及び国際機関において毒性評価や目標値の設定が行われています。日本においては、2020年4月1日からパーフルオロオクタン酸（PFOA)及びパーフルオロオクタンスルホン酸（PFOS）が、水質管理目標設定項目と位置付けられ、暫定目標値が0.00005 mg/L（50 ng/L）（合算）となりました。また、その検査方法として、別添4（目標31)に、固相抽出－液体クロマトグラフ質量分析法が追加されています。この分析では、器具や装置に使用されているPTFE由来のブランクがバックグラウンドとなり、微量分析において、その精度に影響を及ぼすことがあります。今回は、LCシステム由来のブランクを低減するために、アクティブカーボンを充填したDelayカラムを用いてPFOS、PFOA及びその他のPFASを分析したのでご紹介します。